声帯の動きを「見て」「聴く」ことの重要性
耳鼻咽喉科医によるブログ「お気楽Dr.ジェスレッ君」では、声帯の画像・動画とともに解説が掲載されています。そこには、声帯ポリープ・声帯溝症・喉頭癌・乳頭腫・ポリープ様声帯など、さまざまな疾患の実例が紹介され、専門的でありながらわかりやすい内容です。
特に、声帯が振動する動画と、鼻腔・副鼻腔の内圧を活用した女性の発声は、発声法を学ぶうえで貴重な教材です。⇒国家試験からひも解く耳鼻咽喉科の病気~喫煙者の長引く声がれ~
鼻腔・副鼻腔の内圧で響かせる発声法
鼻腔内圧の声は、喉頭に負担をかけず、共鳴腔を最大限に活用する方法です。この発声法では、
- 声を喉に落とさない
- 腹筋(または横隔膜)で息の柱を支える
- 一定の息量を保ちながら声を持続する
といったテクニックが必要です。
たとえるなら、水球の選手が水面上でプレーしながら、水中で必死に立ち泳ぎしている状態に似ています。外見は軽やかでも、内部では高度な息のコントロールが行われています。

「耳を鍛える」ことの発声トレーニング効果
良い声を出すには、自分の耳でその響きを認識する能力が欠かせません。鼻腔共鳴の声は、自分には遠くから聞こえるように感じます。これは、鼻腔と中耳が耳管でつながっており、鼻腔内圧が中耳に伝わるためと考えられます。
逆に、自分にやけに近くはっきり聞こえる声は、喉を締めて声帯に負荷をかけている可能性があります。

名歌手の真似をしない理由
有名歌手の歌唱法や声質は芸術的で魅力的ですが、そのまま模倣しても健康的な声や基礎的な発声は身につきません。特に声帯に負担をかける発声を続けると、長期的な声の不調につながります。
自分の声の黄金比は、鼻腔の内圧と感覚で見つけることが大切です。
鼻腔内圧と人との距離感
鼻腔の響きが強まると、自然に身体の動きや人との距離感も変わります。適切な距離で響きを共有することは、会話や舞台表現、歌唱の魅力を高める要素になります。
まとめ
- 鼻腔・副鼻腔の内圧は、声を遠くまで響かせつつ喉を守る発声法の基礎。
- 耳を鍛えて「遠くに聞こえる自分の声」を認識することが重要。
- 名歌手の真似より、自分の感覚と内圧を基準に声を作る。
この発声法は、声楽・朗読・講演など長時間の発声が必要な場面で特に有効です。声を通じて健康と魅力を両立させたい方に、ぜひ習得していただきたい方法です。
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