咳は体を守る大切な反射ですが、「のどで咳をする」習慣は声帯や呼吸器の健康を損なう原因になります。ここでは、鼻腔・副鼻腔の圧力を活用した安全な咳の方法を解説します。
のどで咳をするといけない理由
1. 炎症を起こしやすい
のどで咳を繰り返すと、声帯や周辺組織に炎症が起こりやすくなり、慢性的な喉の痛みや声枯れの原因となります。
2. 声帯の筋肉を酷使する
咳のたびに声帯を強く閉鎖・振動させることで、発声時も無意識に筋肉を過剰使用する習慣がつきます。これにより声の質が低下し、のどの疲労も蓄積します。
注意:長引く咳や血痰、呼吸困難がある場合は、肺炎・気管支炎・百日咳・肺結核・COPD・肺がんなどの可能性があります。自己判断せず、必ず医療機関を受診してください。
鼻腔・副鼻腔で痰を切る方法
この方法は、のどを使わず鼻腔・副鼻腔の内圧で痰を切る発声法です。
基本手順
- 頭蓋骨の構造を意識し、鼻腔・副鼻腔の位置を確認する
⇒FAQ
⇒声の問題~よくある症例
⇒(1)声の出し方
⇒(2)鼻腔・副鼻腔に息をはらんで力抜く - 舌根を軽く前に出し、気道を広げる
⇒(10)舌根を前に出す - 息を持ち上げて鼻腔に集める
⇒(9)息の持ち上げ方 - 鼻腔に圧力をかけ、「ハンッ」と鋭く一回だけ咳をする
⇒(5)声を出す場所のイメージ - 出てきた痰は洗面所で吐き出す
⇒のどが疲れない音読法
これにより、のどを傷つけずに痰を効率よく除去できます。
練習法:くしゃみを利用する
くしゃみは自然に息を鼻腔へ持ち上げる反射です。これをヒントに、鼻腔で咳をする感覚を習得できます。
くしゃみの機能
- 異物排出機能
- 鼻腔内の温度低下時に体温を上げる命令機能
くしゃみ練習のポイント
- 息が鼻腔の天井に到達するまでこらえる
- 息を一度に解放する(小刻みにしない)
- のどを開けて息の通り道を確保する
医学的メリット
- 声帯損傷の予防
- 鼻腔・副鼻腔の換気促進
- 誤嚥予防(高齢者や嚥下障害のある方にも有効)
- 呼吸筋のトレーニング効果
まとめ
のどで咳をする習慣をやめ、鼻腔の圧力で痰を切る方法は、声帯保護と呼吸器の健康維持に有効です。発声法トレーニングにも応用でき、会話・歌唱・朗読の質を高める効果も期待できます。
※この方法は、慢性咳嗽や声帯障害の予防に役立ちますが、長引く咳や体調不良を伴う場合は必ず受診してください。

