(7)声の回し方

ballerina performs like a bouncy voice Photo by Pixabay

声の回し方と息の通り道 〜発声法の専門的視点から〜

1. 声を回すとは

声を回す技術とは、発声した息を鼻腔の高い位置に保ちながら次の音に移行し、声を止めずに息を補給する方法です。これにより、息切れしない話し方や、聞き取りやすく滑らかな会話が可能になります。息を口蓋の下に落とさずに高い位置に戻すことで、息の湖面を維持し続けます。

2. 鼻呼吸と内圧の活用

鼻呼吸によって鼻腔・副鼻腔の内圧を高めることは、声を回す基礎です。眉毛を上げ、頭頂部をやや後方に引くようにして息を蓄えると、息継ぎと声の回しが一体化し、安定した響きを作り出します。

3. 舌で息漏れを防ぎ、声をつなぐ

舌を口蓋にバキュームのように密着させることで息漏れを防ぎ、声の途切れをなくします。短い発声の後、舌を使って息を持ち上げ、高い位置から次の発声へ移行します。これにより、早口でも明瞭な発音を保ちながら話すことができます。

4. 早口・明瞭発声のメリット

声を回すことで、思考の流れに沿って素早く話せ、考えが消える前に言葉にできます。これは緊張やパニックを減らす効果があり、話のテンポと理解度を同時に向上させます。

5. 声を長く伸ばす場合の注意

長い声や歌唱では、鼻腔・副鼻腔から息が離れないように意識します。「オー」は「オオオオ」と一定の位置で響かせ、息を減らさないことが重要です。息を持続させることで、のどを保護しつつ安定した音を維持できます。

6. 大きな声の出し方と安全管理

サイレンのような大きな声を出す際は、鼻腔・副鼻腔の内圧を頭頂から強めに保ちます。スピンジェレ(息を押す発声法)は正しい位置に声が収まっていなければ喉を傷めるため、必ず専門的指導のもとで行いましょう。

7. オペラの声と声の回し方

正しいオペラの声は、鼻腔・副鼻腔に響かせ、舞台全体に届く強弱と明瞭さを備えた声です。声の回し方を身につければ、無意識に出している良い声を意識的に再現でき、大声でも叫ばず、のどに負担をかけません。


まとめ
声を回す技術は、息の通り道を高い位置で維持し、途切れなく補給しながら発声する方法です(息継ぎ)。鼻呼吸と舌の位置制御を組み合わせ、内圧を一定に保つことで、持続性・明瞭性・表現力を高め、話し声から歌声まで幅広く応用できます。

発声法の背景
ミッション
(1)声の出し方
(2)鼻腔・副鼻腔に息をはらんで力を抜くこと
(5)声を出す場所のイメージ
のどが疲れない音読法

声の回し方のイメージ

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いじめに負けない鼻腔の内圧の力