1. 息の持ち上げ方の重要性
発声において、息を鼻腔・副鼻腔まで持ち上げることは、明瞭な発音と健康的な呼吸の基盤となります。特に「う」と「ん」の発音は高い位置で行われますが、口の形や息の通り道の違いを意識することで、発音の質が向上します。
2. 基本的な息の持ち上げ練習
息を持ち上げるためには、まず声を出す前に表情を整えます。声の種類に合わせた「声の顔」を作り、その後、丹田から肺、気管を通って口蓋上部の鼻腔・副鼻腔へ息を導く、太く安定した呼吸柱を形成します。この際、頭蓋骨を開くような感覚で、鼻腔の位置を明確に意識します。
小さな声で「う」と発声し、必要に応じて軽く首を回す(歌舞伎の見得を切るような動き)ことで、息が高い位置に集まりやすくなります。ポイントは、全身の力を抜くことです。
3. 実践フレーズ例
うさぎ、うなぎ、うま、うし、うた、うち、うきうき……など、「う」から始まる単語を歌うように発声します。無理に大きな声を出そうとせず、喉から声が離れている感覚を確認することが重要です。
4. 息の持ち上げと日常会話
息の位置が安定すると、感嘆詞(例:「あらまあ!」「へえー」「ふーん」)が自然に発声できるようになります。これは会話の表現力を高め、相手への印象を良くします。発声に自信がない場合は、鏡の前で感嘆詞の練習を行うことを推奨します。
5. 健康面・言語学的背景
鼻腔・副鼻腔に息を集める発声法は、呼吸筋の鍛錬や誤嚥予防にも有効です。また、日本語の50音図は古代インドの音声学に由来し、のどの奥から口前方へ音を並べた配列となっています。喉奥の発音を短くし、高い位置で声を響かせることで、聴き取りやすく快適な発音が可能になります。
まとめ
息の持ち上げ方は、発声の明瞭性・呼吸の効率・会話表現力のすべてに関わる重要な要素です。鼻腔・副鼻腔の活用を意識し、日常会話やプレゼン、朗読、歌唱に取り入れることで、発声と呼吸の質を総合的に向上できます。
⇒(4)口蓋の上で声を出す
⇒(6)息の通り道
⇒声の問題~よくある症例
⇒(5)声を出す場所のイメージ
⇒(2)鼻腔・副鼻腔に息をはらんで力抜くこと
⇒(1)声の出し方
