『増えている「声の病気」~』のコラムから

ヘルスケアのオムロン社のサイトで、気になる記事をみつけました。vol.191 増えている「声の病気」に国内初の診療ガイドラインを読んで、思いついたことがございました。

ここでは、誤った声の出し方が原因で、声の病気になってしまうこと、自分に合った声の出し方をすることが大事とのことでした。声の病気をおおまかに、機能性と心因性に分けておられ、最近増えている「発声障害」を指摘されておられました。

感情や体調に左右されて、発声のトラブルが起こるのは、よくあることです。先生の仰るように、若いうちから、疲れない声の出し方を覚えておくことは大切と思われます。

はやめに医療機関、耳鼻科を受診され、発声器官の処置をするだけではなく、正しい声の出し方を工夫されなければ、、、習慣を変えない限り、また再発を繰り返すものですね。⇒声で変わる健康

そういう時は、ぜひ、このブログが参考になると思いますので、がんばられてみてください。

なお、これらの知識に加えて、言語との関係を考察した私の記事がございますので、よろしければご覧ください
 声(息)の場所と言葉の関係について

さらにまた、欧米では、声を使う商売の人が、のどを傷めないために(医療機関へゆくのではありませんが)同じく、若いうちから発声の手ほどきを受けていることをお伝えし、その治し方について少し言及しましたので、よろしければご覧ください。
(8)軟口蓋をおろす

発声障害(声のトラブル)は、ご本人が治し方に気づけば、簡単に治癒する場合もございます。ただし、治し方に気づいたら、、になります。

半年間くらいの集中的なサポートが必要になることもあるでしょう。通常、そのくらいの時間の余裕が必要と思われます。

声のトラブルの治し方

次に、当ブログの「声のトラブルの治し方」を考えてみました。症状は多様ですが、よろしければ参考までにご覧ください。

声のトラブルを、私なりに6つのタイプにわけて、順番にお話しします。

(1)吃音の方の声
(2)声の商売をされている方の声
(3)慢性疾患などで声が出づらい方の声
(4)聞こえの悪い方の声
(5)嚥下障害のある方の声
(6)おしゃべり好きな方の声

(1)吃音の方の声

最近の吃音者が訴える事情について、「『春は嫌いだ』100人に1人が抱える吃音症。4人の当事者たちの声」をご覧ください。https://news.yahoo.co.jp/articles/8e91030cc5301668880e236d700b08275fbac50e?page=3

吃音の方々で、難発性(第1声が発しにくいタイプ)の患者様には、息の持ち上げ方を覚えて頂きます。

(9)息の持ち上げ方
(5)声を出す場所のイメージ
(13)海女さんの呼吸法 
 口呼吸はこわい!
⇒ いじめに負けない鼻腔の内圧の力

息が持ち上がったら、落ちないようにキープし、声はいつも、のどから離れた遠いところでだしていただくように、アドバイスすると思います。
無言で通じる、あるいは声帯を使わず話すこと 

(2)声の商売をされている方の声

声の商売をされている方々には、声を継続的に出される場合、緊急の課題があります。たとえば、先生、歌手、政治家、役者さん達がおられますね。

今まで、のどの炎症の原因になってきた声がどういう声なのか、そうでない良い声と、感覚的に区別していただくでしょう。

つまり、声を聞き分ける耳の訓練から入ります。

LPレコードを聞くなどして、良いものと悪いものを聞き分けます。また、生活の中でも、身近な人のいい声を発見するようにしたり、自分の声のイメージを昔のものとは、違うものに、イメージし直していただきます。
 自分の声が聞こえなければ話せない

のどに楽ないい声を出すと気持ちがいいことを、感覚的に覚え、改めて頂きます。ですが、これがむずかしいところ。自分の声は、自分にはわかりにくいものなのです。

ご本人の「商品」となっている声をつくり直すのは、人気や芸風や信条にも少なからず影響することがあります。従って、勇気が必要です。

しかし、改めなければ、命にかかわる事に発展しそうなのも確かです。

いくら鼻腔、副鼻腔で出す声が、健康的とはわかっていても、また、練習中それが気持ちよく感じられたとしても、最終的にどうしても好きになれないケースも多々あります。思い切った人間改造が必要になるかもしれません。(※参考関連図書『流星ひとつ』沢木耕太郎著)

また一方で、声を出し慣れていれば、運よく、ものの5分で習得されてしまわれる方も、時々おられます。

すぐにおできになれなくても、気落ちされることがないように、選ぶ言葉のアドバイスを同時にしてゆくと思いますので、気持ちをゆったりと構えて、取り組んでいただきたいです。
 声(息)の場所と言葉の関係について

(3)慢性疾患などで声が出づらい方の声

慢性疾患などで咳を沢山したために、のどに炎症ができて、声が出なくなってしまった人や、フレイルがあり、腹筋がはたらかず、声が出にくくなっている患者様たちには、まず第一に、咳をやめていただくように、提案します。
(12)咳の場所を変えてを切る

口の開け方、頭蓋骨のずらし方を覚えて、痰の切り方を練習しながら、小さくてもよく通る声を出せるようにめざしていただきます。
(1)声の出し方 (6)息の通り道 (4)2階で声を出す

楽しんで呼吸法を習得していただけると思います。
(7)声の回し方

腹筋を使って、鼻腔の高いところで咳を、切っておとすようにして痰をきるには、ある程度の腹筋がいりますので、できなければ無理なことは要求いたしません。
腹式呼吸(1)声の出し方

まず、鼻腔の内圧をものにしていただき、少しずつ、痰をはけるように、誘い水のうがいなどを取り入れて、軟口蓋や舌や下あごで痰を送り出すようにします。
(10)舌根を前に出す
(11)くちびるの力を抜く

ところで、うがいの話ですが、水をたくさん口に含むと、口の中はきれいになるでしょう。しかし、誤嚥のリスクがありますし、分泌物の処理はさほどできません。ガラガラするうがいはよして、のどにほんの少し侵入するような誘い水を含むと、その水につながって、にょろにょろ分泌物が口の中にたれてきます。これを優しく吐き出し、何度か繰り返すと、のどはきれいにスッキリとなってくるはずです。

気長にやってくださるといいと思います。くどいかもしれませんが、のどで咳をすると、のどは逆にしまるので(慢性の)のどの咳は、きつく、おすすめしません。

(4)聞こえの悪い方の声

聞こえの悪い方のお声は、残念ながら、大きいのど声であることが多いです。
(7)声の回し方

補聴器を付けても、満足する聞こえを取り戻せない方々には、耳はもちろん、目や鼻の周りの血行をよくしていただくため、毎日15分間の音読をおすすめします。
⇒ のどが疲れない音読法

そのとき、自分の声がよく聞こえるように、口呼吸をやめていただき、ご自身の息の雑音など、補聴器のマイクがそれらの音を拾わないように、のどから遠い、小さな声の出し方を覚えていただくと思います。

(5)嚥下障害のある方の声

つばや食べ物ののみこみが悪い患者様には、声の出し方を学びながら、口の開け方、のどの広げ方を、まず、練習していただきます。
嚥下障害と予防法 (4)2階で声を出す (3)誤嚥を防ぐしくみ

必死に大きな口を開けてくださいますが、大事なことは、口の奥の方をあけて(10)舌根を前に出すことです。大きく開けすぎて、くちびるが切れたら痛いので、お気をつけください。傷口にハチミツ用意!
(11)くちびるの力を抜く

呼吸のリズム、息を吐く分量など、細かいアドバイスをし、鼻腔の内圧の意識を継続して保てるように、毎日短時間の練習でかまいませんので、早急に感覚を記憶に定着させてゆきましょう。
息を止め耳を澄まし記憶する法

短い練習を繰り返すことによって、いつのまにか楽な「鼻呼吸」を覚えて頂けると思います。

(6)おしゃべり好きな方の声

このブログの記事を読んで、ご自身で呼吸法に挑んでいただけたら光栄に思います。もしもお時間あって、私と面談できるのであれば、かんたんに声のチェックをして差し上げると思います。
(2)息をはらんで力抜く

のどが疲れない話し方⇒ のどが疲れない音読法
のどが疲れない言葉の選び方⇒ 声の場所と言葉の関係について

からだの力の抜き方、歩き方⇒(2)息をはらんで力抜くなどを、簡単にアドバイスできると思います。

まとめ

このブログの「声の出し方」をいったん覚えてしまわれると、自分の声が好きになり、自分の声に惚れ惚れするということも期待できると思います。効果は心身両面ですぐに感じられ、自信が付いてくるでしょう。

おおまかに6つに分けて話しましたが、どんな症状でも声の出し方は一つです。鼻腔の内圧を強くしたり弱くしたりするだけです。声帯の筋肉を使わずに、腹式呼吸に頼る空気の声の出し方をぜひ身に付けてください。

さて、ここまで、「声の病気」を治すことをお話してきました。がそれだけにとどまりません。

声以外の病気にもおケガにも、あるいは不測の事態にも、動じぬ負けない力を身につけていただきたいのです。

鼻腔の内圧は、まさに威圧力、何事にも負けない力だと思います。⇒いじめに負けない部空の内圧の力

鼻腔・副鼻腔で声を出すことができた暁には、さまざまな利益を享受できることがわかっています。

それには、鼻腔の内圧を指で感じる地道な練習からはじめて、短いフレーズで、正しい楽な声の出し方を覚えて頂くのが近道であるといって間違いないでしょう。

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