(10)舌根を前に出す

リラックスした白熊の舌

無呼吸症候群の方々へ


今日は、睡眠時に、仰向けに寝ていると、舌がのどをふさいでしまう、無呼吸症候群の方々に、お伝えしたいと思います。

【舌根を前に出す】~舌はときに障害物です!?

もしかしてご存知ないかもしれませんが、舌というのは、ときに気道をふさぐ障害物になります。

眠っておられるときは緊張がほどけていますので、なおさら。お医者様は、横向きに休まれるようおっしゃいますね。

そこで、発声法では、舌根を前に出してのどをあけ、気道を太くする方法があります。⇒FAQ

舌の根っこのつりもとを、下の歯の付け根まで近づけて、前にだしてしまう練習方法です。

the position of nazal cavity , trachea and esophagus

舌根を前に出すとき、同時に下あごも前に出してください。受け口になるほどにやってみてください。
そうすると、図のa:舌根ばかりでなく、b:喉頭蓋も前に出ますので、咽頭や喉頭がひろがり、気道が広く確保されます。

舌先は前歯ウラにつけるか、上に巻き上げる

そこまで舌根を前に出すと、のど(気道)があいていて、お腹にもぷくっと、軽く力が入っている状態です。

舌根が前に出たら舌先が邪魔になるかもしれません。

舌先は、前歯のウラにつけて、硬口蓋にバキュームのように張り付けるか、さもなければ、上に巻き上げておいてください。

お腹に軽く力は入っていますが、そのほかの、体のどこの部分にも(肩、腰、腕、首、手足にも)力は入っておりません。

この状態を、昼間の覚醒時に、何回も練習しておいていただきたいのです。

そして、そのときの体の状態を感じてみてください!

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しかし、これだけでは、ただの物理的体操ですので、この状態が、気持ちよく、簡単にキープできるようにしなければ、いくら体操をしても、またもとに戻ってしまわれると思います。

大事なことは、この状態で、声を出す場所を変えて、呼吸を楽にすること、になります。

発声法と呼吸法は、ブログの(1)から(7)までに、練習法をのせてございますので、多少時間はかかりますが、ぜひ、その方法で試されて頂けたらと存じます。この口の状態で!

念のためご案内しておきます。

声で変わる健康

(1) 声の出し方
(2) 鼻腔・副鼻腔に息をはらんで力抜くこと
(3) 誤嚥を防ぐしくみと発声法
(4) 口蓋の上で声を出す
(5) 声を出す場所のイメージ
(6) 息の通り道
(7) 声の回し方

舌の力を抜く

舌が奥に引っ込んで、舌に力が入っていると、酸素の補給が不十分となり、無呼吸症候群以外にも冷え性やからだの冷えに伴う病気が始まらないとも限りません。

のど(喉頭)を太く(舌根を前に出してのどをあける)し、体に酸素の補給をふやし、新陳代謝が活発になると、からだの体温も上がってきて、いろいろな病気の解消につながります。

手鏡を前に、一日のうちの暇な時に、口を開けて、、、、

舌根を前に出す練習は、単純でばかばかしいかも知れません。ですが、ものはためし!

効果を味わっていただけたら、この練習の真価をわかっていただけると思うのです。

※参考資料 中川雅文著(日めくり)「耳の聞こえがよくなるトレーニング」の28日では、舌出し体操があり、舌を出すと副交感神経が優位になり、体の力が抜け、自律神経のバランスが整う、とあります。

舌根を前に出したまま、つばを飲み込めるようにする

苦労なく舌根が、前に出せるようになったら、その状態で自分のつばを飲んでみましょう。

舌根が前にくると、つばが沢山でてきます。

口の外にあふれてしまったら、ティッシュでぬぐうなどし、しばらく舌根を前にだしておきましょう。

その状態でつばを飲むには、ただ笑うだけでもできそうですし、あまり音を立てずに、下あごと両頬で、何度も笑う顔をしながら、舌の両脇を通って舌の奥の方へ、送って吸い込み、少しずつ飲み込んでみてください。⇒声の問題~よくある症例Q8

これができたら、もうほとんどゴールは目の前ですよ!
のどが疲れない健康法

過呼吸の体験談

冒頭で申し上げた、口呼吸や過呼吸の問題ですが、それぞれの弊害については、口呼吸はこわい! と少し(6)息の通り道で触れております。

過呼吸になると、低酸素症と似ており、継続していると、手足や唇の痺れがはじまり、呼吸困難、耳鳴り、悪寒をもよおすことがあります。

実をいうと、小学生の頃の私は、過呼吸症をよく発症しておりました。

鼻がいつも詰まった感じで、口呼吸そのものだったような記憶があります。

不整脈もあり、貧血でめまいがして、朝礼の時よく倒れる子供でした。

中学の時は、陸上や水泳をしていたのに、肩こりや腰痛があり、薬を服用していました。それはそれは、子供なりにつらかったのを覚えています。

肺活量が女性にしては高値だったので、余計に息を吸い過ぎて吐き過ぎておりました。

その原体験があったため、あとになり発声法を極める原動力になったのだと思います。

あごの発達にともなって、鼻の骨が整備され、自然に治癒してゆきました。

さらに発声を勉強してからは、吸い込んだ息を漏らさないよう、舌で鼻腔に蓋をすることを覚えました。それまで私の舌は(自慢ではありませんが)かなり硬直しておりました。

実際にあごの力が抜けてきたのは(舌根を前に出してから、舌で息漏れをふさぎ息の分量をキープする)コツを覚えてからだったような気がします。

私の過呼吸の時代は長かったのでした。改めて、「口からたくさん息を吐くことは、よくないこと」ですね。

舌の使い方を覚える

そういうわけで、舌の使い方を覚えますと、呼吸が楽になり、からだが健康になる気がしています。

舌は、息を止める時や、声を出すときの息漏れを防ぐ時には、口蓋にはりつけるようにし、また、声をコントロールする時には、舌先で上あごを押し上げ、鼻腔・副鼻腔の内圧を高めたりするなど、いろんな使い方ができます。

鼻腔・副鼻腔の発声法ができるようになれば、舌の使い方は本能的にできるようになりますので、発声練習ができるようになったら、やり方がわかってくるかと思います。

なお、舌に入ってしまっている力を緩める練習法は、くちびるの力を抜くでも紹介しておりますので、よろしければご覧ください。

無呼吸症候群 舌根を前に出す
口はあけっぱなしでも、口呼吸でなければ大丈夫!
パブリックドメインQから

※耳鼻科医の独り言:★いびきや睡眠時無呼吸は手術でよくなるのかでは、いびきや無呼吸症候群になりやすい人の特徴が詳細にわかります。場合によっては、ご自身の鼻やのどのトラブルの器官について、情報を得ることも大切になるでしょう。